劇場型「新之助と米とNGT48」

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小さな生命につけた名前

2015年 9月24日、東京都中央区、時事通信ホールは大勢の報道関係者でごった返していた。

渦巻く熱気の中、2人の美女をしたがえて舞台に登場した羽織袴に身を包んだ男性がいた。

無数のフラッシュが焚かれる、数多くのマイクが差し出される。

高まる期待。

男性が手にする掛け軸には、墨跡も新しい3つの文字が書かれていた。

「新之助」 ……

会場に詰め掛けた人々は、口々にその名前をつぶやいた、

「しんのすけ」

生れたばかりの新品種、新潟のコメに名前が与えられた瞬間だった。 新潟が自信を持って送り出す新ブランド米、遂に登場した。

新潟といえばコシヒカリ、それも魚沼産が最高!!

雑誌でもグルメ漫画でも散々取り上げられたフレーズ。

多くの人が新潟産のコメと聞いて、まずイメージするのコシヒカリ。 「魚沼産コシヒカリ」だれもが認めるそのうまさ。

しかし、コシヒカリばかりに頼っている時代でもなくなりつつある。 その理由は環境の変化。 魚沼が米作りに適している理由は、昼夜の寒暖の差が大きな土地柄に寄ると言う。

しかし、近年の地球温暖化の影響か、その環境がいつまで持つのか心配され始めた。

米は品種によって栽培地域が異なる。時代の環境にあわせた品種が米作りの現場から高まる要望だ。

猛暑に強く、雨風にも強い。変化する自然環境や、人々の嗜好の多様化にも対応し、「コシヒカリに次ぐブランド!!」新品種をと。 そんな現場の声に答えるため、試行錯誤を繰り返す新潟水産試験場。500種の交配によって生まれた新種の候補は実に20万株。 その中からズバ抜けた味を持つ株を探すところからのスタートした。

続けられる食味の検査、さらに品質の安定のための試行錯誤。

実に20万分の一の確立で生まれた新品種。厳しい食味検査をクリアし、猛暑にも負けない高い生産性を証明した。

生産者らの期待を一身に受けた新品種は今、スターへの階段を目指している。

手塩にかけて開発された期待の大型ルーキーはその時、まだ名前は無かった。

「新之助」その名前に込められた思い 2015年

「新之助」の軸を手に立つ和服の男性、新潟県知事の泉田裕彦氏は目を細めながら、舞台の中央に立っていた。

満足げな表情は待望の新品種、新之助を発表できる機会がようやくやってきた。

「新之助」 「この名前には、新潟から新たに始まるという意味を込めて『新』の文字を入れた。

泉田氏は「アキタコマチ など今までのコメの名前には女性が多い。しかし新之助は現代的で凛とした男性のイメージ」と語った。その命名の由来を語る声も自然と熱を帯びていた。

新之助をもう1つの大事なデビューが待っていた。

食のプロが語る 新之助のおいしさ

ヨーロッパ中の食通が集うというミラノ万博の参加だ。

完成度の高い日本の米は世界で人気がある。

新潟大学大学院教授の大坪研一氏は語った。 「常時70種類の品種を扱い、それ以上の数のコメを試食していますが『新之助』にはこれまでにない新しさを感じています。」と。 北陸農業試験場や食品総合研究所で、農作物の研究一筋に歩んできた大坪氏は日本のコメ食味鑑定の第一人者。 大坪研一氏は「コメの味を構成するすべての要素がトップレベル」と新之助を評した。

コンラッド東京・日本料理「風花」統括料理長の稲葉正信氏が語る。 「「新之助は料理全体のバランスを高いレベルに引き上げる。まさに万能型のコメだと思います」

世界最大の米ブランドを誇る新潟が生み出した新品種「新之助」 しっかりしたコメ一粒の粒感、やわらかい塊感が特徴。適度な粘りがうまみを味わいを深くしている。

2015ー2017 新之助とNGT48のシンクロニシティ(同時性)

アイドルは時代の象徴だ。時代がアイドルを作る。

2017年の総選挙。誰もが予想しなかったであろうアイドルが、日本最大アイドルグループのメンバーを抑え速報1位に輝いた。 突然の登場に驚いた人も多いだろう。

NGT48 荻野由佳、現知事 米山隆一氏もブレない新潟県民の力が当選をさせた。

「新之助」発表イベント

2015年、新潟の期待を背負って生まれた「新之助」。 時同じくして 、新潟の期待から生まれたアイドルグループ「NGT48」が誕生した。

全国的には新人アイドルだが。新潟では神アイドルだろう。

  • 加藤美南
  • 宮島亜弥

会場には初イベントの2人がいた。

緊張している。心なしか表情もこわばる。

新潟県、県の最大新ブランドの発表イベントだ。

加藤美南は新之助を食べた。 笑顔で「とても甘く、口の中でとろける。もちもち の食感」と。

宮島亜弥も新之助を食べた。 感動した表情で「粒が大きい、すごい輝いている感じ」と。

新米アイドルが新米のイベントに参加。偶然にしてはでき過ぎた話だ。 しかし全てはつながっている。そう、2017年、「NGT48」神7に入った。

2017年の新米が始まる

コメが一番うまいのは、いうまでもなく新米の時期。 しかし新米スタートレースには参加しない

新之助は晩生の品種だ。

晩生(おくて)の新之助は長く楽しめる。

2016年は限られた量のみが一般流通した「新之助」。 2017年の新米は近づいてきている。

そう、ついに今年から本当の「新之助」が始まる。

「NGT48」も神7のスタート。

「新之助」今年が本当のスタートだろう。

劇場型「新之助と米とNGT48」完。